取得費加算額を計算する手順

取得費加算額を計算する手順

 取得費加算の特例を適用するためには、相続財産を売却した翌年に確定申告を行う必要があります。

 その際に、以下の手順で取得費加算額を計算します。

 なお、以下の手順は、平成26年度の税制改正以降、土地等とその他の財産で統一された計算式です。

  • 相続税の計算明細書を取得する:

 相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書を取得します。

  • 相続財産の売却による所得を計算する:

 売却による所得金額は、「収入金額」から「取得費」および「譲渡費用」を差し引いて計算します。

  • 相続税の計算明細書から取得費加算額を抽出する:

 相続税の計算明細書には、売却した財産に対応する相続税の金額が記載されています。この中から取得費加算対象の金額を特定します。

  • 取得費加算額を計算する:

 取得費加算額は、「相続税の計算明細書から抽出した相続税の金額」を用いて、上記の計算式に基づいて計算します。

 この計算結果が取得費加算額となります。

 

 取得費加算額=相続税の計算明細書から抽出した相続税の金額×売却した財産の所得金額相続財産の売却による所得金額取得費加算額=相続税の計算明細書から抽出した相続税の金額×相続財産の売却による所得金額売却した財産の所得金額

  • 確定申告書に記載する:

 取得費加算額を計算したら、確定申告書にその金額を記載します。

 このとき、内訳書および相続財産の取得費加算の特例に関する事項を詳細に記載します。

 以上の手順に従って計算し、確定申告書に記載することで取得費加算の特例を適用できます。

 この特例を利用することで、相続税の支払いに対する軽減効果が期待できます。

 

取得費加算の特例の申請方法

 取得費加算の特例を受けるためには、相続財産を売却した翌年に確定申告を行います。

 この確定申告書には、以下の書面を添付する必要があります。

  • 譲渡所得の内訳書(内訳書):

 譲渡所得の計算に使用するための内訳書です。

  • 相続財産の取得費に加算される相続税の計算明細書(計算明細書):

 取得費加算対象となる相続税の金額を記載した計算明細書です。

 これらの書面は税務署で入手できるほか、国税庁のホームページからプリントアウトすることも可能です。

 この手順に従い、必要な書類を整えて確定申告を行いましょう。

 

被相続人が住んでいた土地家屋を売ると使える「空き家特例」

 最後に、取得費加算の特例とは別に検討したい特例が「空き家特例」です。

 これは、相続や遺贈により取得した被相続人の居住用家屋や敷地を、相続があった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却した場合、譲渡所得から最高3000万円までを控除することができる特例です。

 空き家特例の利用にはいくつかの条件があり、被相続人が居住していた家屋や敷地に限定されるため、注意が必要です。

 ただし、最大3000万円までの控除が可能なため、取得費加算の特例と比較して利用価値があります。

 

 取得費加算の特例と空き家特例、どちらが有利かは事例により異なるため、具体的なケースに応じて検討する必要があります。

 

 なお、空き家特例の法律は、現行の法律では令和5年12月31日までに売却をした場合の特例措置となっています。

 その後の法改正に注意して、相続財産の売却を検討する際は最新の情報を確認しましょう。