不動産にまつわる注意点

　相続時における不動産にまつわる注意点です。

• 書類の整備：

　親が元気なうちに、所有している不動産に関する書類を整備しておくことが強調されています。

　登記簿や権利証、設計図面、測量図面、領収書、合意書などを準備し、相続時に円滑な手続きを可能にします。

• 領収書の重要性：

　不動産を購入した際の領収書がない場合、相続後に不動産を売却する際に高額な譲渡所得税がかかる可能性があることが指摘されます。

　領収書がない場合は、「売れた金額×5％」が買った金額（みなし取得費）として計算され、税金が上乗せされることになります。

• 揉め事を抱えた不動産の相続：

　境界線や他者とのトラブルを抱えた不動産を相続する場合、売却が難しく、相場価格よりも格段に低い価格でしか売れない可能性があります。

　これが相続者に損害を与える可能性があります。

• 相続前の境界線確定：

　境界線があいまいな場合は、親が元気なうちに土地家屋調査士に依頼して境界線をはっきりさせ、測量しておくことが推奨されます。

　これによって、お隣との問題解決や相続税の軽減が可能になります。

• 揉め事を解決するための不動産鑑定士：

　揉め事を抱えた不動産を相続した場合、不動産鑑定士に相談し、トラブルによる売却難易度や評価額の低さを考慮に入れた鑑定評価を受けることを提案します。

　これにより相続税の計算が公平に行える可能性があります。