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相続税における積み上げ・穴埋め方式

 未分割の遺産と相続税における積み上げ方式と穴埋め方式

 相続税法第55条に基づく未分割の遺産に対する課税価格の計算には、法定相続分での取得が規定されています。

 しかし、実務では過去の裁判例や国税不服審判所の判断により、穴埋め方式で計算することが妥当とされています。

 

積み上げ方式と穴埋め方式:

  • 積み上げ方式:

 未分割のままの財産を法定相続分で取得として積み上げて計算する方式。

  法定相続分が変動しない場合、各相続人の税負担が変わらないため妥当性が認められる。

  しかし、実務では穴埋め方式の方が一般的。

  • 穴埋め方式:

 未分割のままの財産を、各相続人の法定相続分が変わらないものとして取得とする方式。

 過去の裁判例や国税不服審判所の判断に基づき、実務ではより妥当であるとされている。

 

二次相続における未分割遺産の取り扱い:

 夫が死亡して一次相続があり、その遺産が未分割のまま妻が死亡し二次相続が発生した場合。

 二次相続の対象となる妻の財産は、夫が死亡した時の一次相続で未分割遺産を穴埋め方式で取得したものと見なされる。

  • 修正申告と更正の請求:

 一次相続の未分割遺産の分割が決定した後、税額が不足していれば修正申告が可能。

 ただし、税額が過大だった場合の更正の請求は認められていない。

  • 未分割遺産の申告:

 未分割遺産を分割せずに申告する場合、最初の申告と分割確定後の修正申告が必要。

 未分割遺産を含めずに一次相続の申告をし、分割が確定した後で修正申告を行うことが一般的。

  • 専門家への相談:

 未分割の遺産を含めた相続税の申告は複雑であり、税理士や法律の専門家への相談が重要。

 相続税に強い専門家にアドバイスを求めることで、適切かつ効果的な申告が可能。

 

まとめ:

 未分割の遺産の取り扱いにおいては、積み上げ方式と穴埋め方式が存在しますが、実務では穴埋め方式がより一般的とされています。

 

 相続税の申告においては専門家のアドバイスを受け、複雑な手続きに適切に対応することが重要です。