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医師の診断書は、任意後見や法定後見に

医師の診断書は、任意後見や法定後見の開始申立てにおいて必要な重要な書類の一つです。

 

医師の診断書の記載内容:医師の診断書には、大きく2つの項目が含まれます。

  • 医学的診断:

 本人の診断名や各種検査結果についての医学的な情報が含まれます。

  • 医師の意見:

 本人の判断能力に関する医師の意見が明記されます。

 これらの情報は、医師が診察や検査を通じて得た医学的な所見と、本人の判断能力に関する専門的な意見を包括的に記載するものです。

 医師の診断書の取得方法:医師の診断書は、基本的には本人がかかりつけている医師に依頼して取得します。

 しかし、かかりつけ医師がいない場合や断られた場合は、他の内科医や精神科医に依頼することができます。

 成年後見制度に対応する診断書を作成できる医療機関も存在するため、そのような場所で取得することも選択肢となります。

 医師の診断書の取得にかかる費用:医師の診断書の取得には一般的に費用が発生します。

 医療機関ごとに異なりますが、約5,000円から10,000円が目安とされています。

 この費用は保険外診療となり、自己負担となります。

 有効期限は発行してから3ヶ月以内です。

 

 医師の診断書だけでなく「鑑定」の要求:裁判所の判断により、医師の診断書だけではなく「鑑定」が要求される場合があります。

 鑑定はより詳しい判断能力の判定を行う手続きで、費用は約50,000円から100,000円と高額になります。

 2019年の成年後見制度の診断書書式改定:

 2019年から、成年後見制度の診断書書式が改定され、「本人情報シート」の作成・提出が可能となりました。

 本人情報シートは医師の診断書に追加して提出できる補助的な書類で、本人の生活状況や福祉に関する情報を含みます。

 社会福祉士や精神保健福祉士などが作成し、裁判所に提出することができます。

 本人情報シートの費用は無償または有償であり、提出に追加することで審理に役立ちます。

 医師の診断書の取得や本人情報シートの作成に関しては、状況に合わせて適切な専門家への相談が重要です。