生前整理とは

　「生前整理」は法律用語ではなく、一般的には生きているうちに自分の身の回りを整理することを指します。

　これは、最近の「終活」ブームの中で、死後のことを考えた対策を生前に行う傾向が増えていることに関連しています。

　生前整理には、「モノ」の整理と「財産」の整理の2つの主な側面があります。

1. モノの整理：

• 具体的な整理対象:衣服、食器、写真、書籍、趣味の品物など、日常生活で使わなくなったり必要のないもの。
• 整理方法:不要なものは捨てたり、他の人にあげたり、売却したりする。写真などはデータ化して保存することもある。
• 専門業者の利用:整理が難しい場合には、遺族や本人が専門業者に依頼することもある。

2. 財産の整理：

• 具体的な整理対象:銀行口座、生前贈与、遺言書の作成など、金銭や財産に関する事項。
• 整理方法:使っていない銀行口座を解約、生前に贈与する財産を整理する、遺言書を作成するなど。
• 相談先:弁護士や金融機関、税理士などの専門家に相談することがある。

主なメリット：

　遺族の負担軽減:生前整理をしておくことで、亡くなった後の家族の遺品整理などの負担を軽減できる。

　整理が進んでいると、相続手続きもスムーズに進めやすい。

　相続トラブル防止:生前整理により、財産や遺品について明確な整理がなされ、相続トラブルを防ぐ効果が期待できる。特に、遺言書の作成があれば、遺言に基づいて整理が進む。

　生前整理は、亡くなった後の整理や手続きを他の人が行うことになるため、その手間や負担を軽減するための準備として行われることが多いです。