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具体的な対策として、「家族信託」

 空き家問題を未然に防ぐための具体的な対策として、「家族信託」についてです。

 

家族での話し合い:

 老親が元気なうちに、家族で実家の将来について話し合うことが重要。

 誰が実家に住みたいのか、誰も住まない場合の対策、土地の保全に関する意向などを明確にする。

 

①家族信託の活用:

 実家が空き家になる可能性が高まるのは、老親が施設に入所する際。

 この際、老親の認知症が進行している場合、売却などの判断ができなくなる可能性がある。

 この問題を回避する手段として「家族信託」が有効。

 

家族信託の基本的な当事者:

 委託者:実家の元々の所有者である老親。

 受託者:実家の管理・処分を委託された家族(子どもなど)。

 受益者:実家の利益を受け取る人で、通常は老親。

 

信託契約の利点:

 信託契約を結ぶことで、老親の判断能力に関係なく、家族が実家の処分を進めることが可能。

 実家の「凍結問題」を回避し、空き家の放置を防ぐ。

 これらの対策は、将来の空き家問題を未然に防ぐために有益な方法となります。

 老親が元気なうちに、家族での話し合いと対策の検討が重要であり、信頼できる家族信託がその一つとして考えられています。

 

② 任意後見

 概要:老親の判断能力が低下する可能性に備え、委任契約を事前に結ぶ。

 当事者:委任者(老親)、受任者(家族や専門家)、契約は公正証書が必要。

 実施タイミング:委任者の判断能力低下時に開始。

 違い:

 家族信託は契約締結後即時開始。任意後見は判断能力低下時に開始。

 家族信託は裁判所関与なし。任意後見は裁判所から任意後見監督人が選任される。

 家族信託は財産管理のみ。任意後見は生活、療養監護にも及ぶ。

 

③ 遺言書の作成

 概要:親が亡くなった後、相続がまとまらない問題を回避するために遺言書を作成。

 理想的な流れ:親亡き後、将来誰も住む予定がない場合、遺言書で明確にし、売却のスムーズな手続きを可能にする。

 不動産の処分:亡くなった方の名義のまま売却は不可能。

 相続人への不動産名義変更(相続登記)が必要。

 遺言書があると手続きが円滑。

 これらの手段を組み合わせることで、「実家凍結問題」を未然に回避し、家族や親の財産に対する懸念を軽減することができます。

 どの手段が最適かは具体的な状況に依存するため、慎重な判断が求められます。