遺言書に関する統計データ

　遺言書に関する統計データとその背後にある動機についてです。以下にまとめます。

• 遺言書の検認申立件数の増加：

　裁判所の統計によると、遺言書の検認申立てが年々増加しており、昭和60年から令和2年にかけて3301件から1万8277件に増加しています。

　この数は自筆証書遺言を指しており、年々書く人が増加している可能性が示唆されています。

• 公正証書遺言作成件数の増加：

　日本公証人連合会の統計によると、公正証書遺言の作成件数も昭和47年から増加し、令和４年には11万1977件に達しています。

　これは遺言を作成する人が年々増加していることを示しています。

• 遺言書を残す動機：

　遺言書を書く動機は個人によって異なりますが、一般的な動機として、財産の行方を自分の意思で決めたいという思いや、相続による争いを避けたいという意向が挙げられています。

　また、家族や親の繁栄・安泰を願って書くことも考えられます。

• 遺言書を書く割合：

　推測によれば、日本では年間約120万人が亡くなり、そのうちおおよそ1割が遺言書を残している可能性があるとされています。

　若い人やまだ結婚していない人でも事故や病気で亡くなることを考えると、高齢者のうち1割以上が遺言書を残しているとされています。

• 遺言書の作成に必要な法知識：

　遺言書が実効性を持つためには、相続や遺言に関する正確な法知識が必要であるとされています。

　遺言書を作成することで、自分の思いを確実に実現するための法的な手段を提供することが強調されています。

　遺言書に関するデータから、終活の一環として遺言書作成に関心が高まっていることがうかがえます。

　また、法的な知識を得て遺言書を作成することが、個人の思いを確実に実現するために重要であります。