一般の買主が不動産を購入する際には、以下のポイントに注意して現地調査を行うことが重要です。
現地調査の基本的なポイント
1. 現地訪問の頻度とタイミング
- 2回以上の訪問:
晴れの日、雨の日、平日、土日、昼、夜など異なる時間帯に訪問することで、その物件や周辺環境の違いを確認します。
- 複数人の視点:
家族や不動産購入経験者、地元の人など、異なる視点での意見を集めることが大切です。
2. 現地での具体的な確認ポイント
- 外観と間取り:
屋根の形、玄関の向き、キッチンの形状、駐車場のサイズなど。
- 周辺環境:
交通の便利さ、日当たり、通風、交通の騒音、臭気、隣地の建設計画など。
- 生活の利便性:
近くの買物施設、病院、公共施設、カフェやファミリーレストランの有無など。
中古物件の特有のポイント
建物の状態
- 劣化状況:
屋根や外壁、内部設備(キッチン、浴室、洗面所、トイレなど)のリフォームの有無。
- トラブルの痕跡:
雨漏り、白アリなどの形跡、増築や改築が法的に問題ないか。
法的確認事項
- 建築基準法:
再建築が可能か、建ぺい率や容積率を超えていないか。
- 境界や設備:
隣地との境界、敷地内の水道メーターや最終枡の位置。
マンションの場合のポイント
- 共有スペース:
ポスト、廊下、ゴミ集積所、自転車置き場など。
- 管理規約:
ペット飼育や楽器演奏の条件、エレベーターやバリアフリー設備、防犯カメラの設置状況。
- 管理組合:
管理組合と管理会社の関係性、大規模修繕の予定。
一戸建てや土地の場合のポイント
- 埋設物や越境物:
地中の配管越境や共有排水管の有無。
- 道路状況:
接道状況、道路後退後の側溝打設の有無。
- 地盤と擁壁:
地盤の状況、擁壁の劣化状況。
登記情報の確認
登記事項証明書:
土地登記と建物登記の確認。表題部(物件を特定するための表示)、権利部(所有権、抵当権など)の記載内容。
公図の確認:
道路の状況や隣地の状況を確認するための資料。
市役所での確認事項
- 再建築の可否:
前面道路のセットバックや規制、都市計画や建築制限。
- 用途地域:
住居、商業、工業などの区分と建築物に対するルール。
資料の確認
- 図面関係一式:
平面図、立面図、配置図、仕様書。新築物件の場合は竣工図面も確認。
- 建築確認申請:
建物の構造や設備を示した図面の確認。
不動産調査の重要性
一般の買主にとって不動産の購入は一生に数回あるかないかの大きなイベントです。
だからこそ、しっかりと現地調査を行い、購入後に後悔しないようにすることが重要です。
現地調査や資料確認を通じて、自分自身の生活に合った物件を見極めることが大切です。
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