住宅ローンを払えない人が急増している理由については、主に次の3つの要因が挙げられます。
- 収入の減少:
新型コロナウイルス感染症の影響で、国内経済が悪化し、特に飲食業や旅行業などの業種が大きな打撃を受けました。
これにより、倒産やリストラが相次ぎ、多くの人々の収入が減少しました。
特に年収が低い世帯ほど、コロナ禍による収入減少の影響を受けていることが調査から分かっています。
- 支出の増加:
物価の上昇による家計への負担増加が、支出の増加を引き起こしています。
生活必需品や光熱費の高騰に加え、教育費や介護費用など、家計の他の支出も増加しています。
これにより、住宅ローンの返済に充てる資金が不足することが多くなっています。
- 返済計画の問題:
借入当初の返済計画に問題があったケースも多く見られます。
返済負担率が高い状態で借り入れた結果、収入が減少したり支出が増加した際に、返済が厳しくなるリスクが高まります。
特に変動金利を選択した場合、金利の上昇が返済額の増加に直結するため、返済が難しくなることがあります。
住宅ローンが払えなくなった場合の流れ
住宅ローンの返済が困難になると、以下のような流れで進行します。
1.督促状の送付:
返済が滞ると、金融機関から督促状が届きます。これが最初の警告であり、ここでの対応が重要です。
2.期限の利益喪失:
さらに滞納が続くと「期限の利益喪失通知」が届き、分割での返済権利を失います。
その結果、住宅ローン残債を一括で返済しなければならなくなります。
3.差し押さえと競売手続き:
返済ができない場合、保証会社が代位弁済を行い、その後自宅が差し押さえられ、競売にかけられます。
住宅ローン破綻を回避する方法
住宅ローン破綻を回避するための対策として、次のような方法があります。
- 家計の見直し:
支出を見直して節約し、返済資金を確保します。固定費の削減が効果的です。
- 金融機関への相談:
返済条件の変更や毎月の返済額の減額、返済計画の見直しを金融機関に相談します。
- 借り換えの検討:
金利の低い住宅ローンへの借り換えを検討することで、返済額を減らすことができます。
- 法的手続きの利用:
個人再生や任意整理などの法的手続きを利用することで、住宅ローンを含む借金の整理が可能です。
- リースバックやリバースモーゲージの利用:
自宅を売却しながら住み続けるリースバックや、リバースモーゲージを利用することで、住宅ローンの負担を軽減することができます。
これらの対策を講じることで、住宅ローンの返済に関するリスクを減らし、最悪のシナリオを回避することができます。
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