空き家を無償譲渡するメリットとデメリット
「メリット」
- 将来的な費用負担からの解放
空き家を所有している限り、固定資産税や都市計画税などの税金の支払いが必要です。
無償譲渡により、これらの費用負担から解放されることで、経済的なメリットがあります。
- 管理の手間からの解放
空き家を適切に管理しなければ、周囲に対する責任やリスクが生じる可能性があります。
無償譲渡することで、管理にかかる手間や費用から解放されます。
- 特定空き家指定のリスク対策
「空家等対策の推進に関する特別措置法」により、特定空き家として指定されるリスクがあります。
特定空き家に指定されると税制優遇が受けられなくなるだけでなく、改善命令に従わない場合は罰則もあります。
無償譲渡により、このリスクを回避することができます。
- 仲介手数料が不要
個人間で無償譲渡を行う場合、不動産会社の仲介を必要としないため、仲介手数料がかかりません。
「デメリット」
- もらい手を探す労力
無償譲渡では、不動産会社を通さず、所有者自身が譲受者を見つけなければなりません。
これには時間と労力が必要です。
- 契約手続きの手間
不動産会社に依頼せず、契約から引き渡しまでの手続きを自分で行う必要があります。
契約内容の確認や法的な手続きには専門的な知識が求められるため、司法書士や行政書士に相談することが推奨されますが、追加費用が発生します。
トラブルのリスク
建物の状態や土地の制約について、贈る側と受け取る側の間で認識の違いがあるとトラブルに発展する可能性があります。
無償譲渡でも、譲渡前に不動産の状況を詳細に説明することが重要です。
「責任追及のリスク」
契約内容と異なる事実が判明した場合、譲受者から責任を追及されるリスクがあります。
建物の欠陥や土地の制約を隠していた場合、損害賠償を請求されることも考えられます。
「空き家をうまく手放すための他の方法」
無償譲渡以外にも、空き家を手放す方法があります:
- 古家付き土地として売却
築年数が古く使用できない建物を含む土地を「古家付き土地」として販売する方法です。
建物を解体せずに現況のまま販売できる可能性があります。
- 不動産会社による買取
市場で買い手が見つからない場合、不動産会社に直接買取を依頼する方法もあります。
買取価格は低くなることが一般的ですが、不動産会社がリスクを取って購入してくれるため、迅速に処分できるメリットがあります。
空き家の無償譲渡を検討する際は、これらのメリットとデメリットを理解し、他の方法も合わせて検討すると良いでしょう。
コメントをお書きください