「施設に入った親の家を売却する場合」のメリットとデメリットについて、以下にまとめます。
メリット
- まとまったお金が手に入る
売却により得た資金を介護施設の費用や医療費、生活費に充てることができ、子どもの金銭的負担を軽減できます。
- 維持費や税金がかからない
空き家の維持には固定資産税や都市計画税などの税金がかかりますが、売却することでこれらの負担を解消できます。
また、家の管理や修繕の手間も不要になります。
- 相続の際の手続きがスムーズになる
不動産を現金化することで、相続時の分割が容易になり、手続きが簡素化されることが期待できます。
デメリット
- 買い手がつくとはかぎらない
親の家が古かったり、立地が悪い場合、売却が難しいことがあります。
売却が進まない場合は値下げや別の方法(解体して土地だけ売却するなど)を考える必要があります。
- 売却に費用がかかる
売却には仲介手数料、印紙税、譲渡所得税、登録免許税、測量・境界確定費用などの諸費用がかかります。
また、相続登記が必要な場合もあります。
- 家族と過ごした思い出の家がなくなる
思い出の家を手放すことに対する感情的なデメリットがあります。
親や家族にとって重要な場所を失うことになるため、感情的な負担が大きい場合もあります。
「親の家に自分が住む場合のメリットとデメリット」
メリット
- 住居費がかからない
賃貸物件に住んでいる場合、家賃の支払いがなくなり、毎月の固定費を削減できます。
- 住みながら家の管理ができる
実家に住むことで、家の管理がしやすくなり、メンテナンスの手間やコストを削減できます。
- 親が実家に戻ってきた場合に一緒に住める
親が施設から戻ってきた場合、一緒に暮らすことができるため、親の世話がしやすくなります。
デメリット
- 資産価値が下がる
家は築年数を重ねるごとに資産価値が下がるため、後に売却する場合の価格が下がる可能性があります。
- 兄弟同士でトラブルになるおそれがある
他の兄弟が家を売却したいと思っている場合、意見の相違が生じ、トラブルに発展する可能性があります。
- 職場が遠くなる場合や、子どもの転校が必要になる場合がある
実家が現在の生活拠点から遠い場合、職場までの通勤が不便になったり、子どもの転校が必要になることがあります。
売る、住む以外の選択肢
- 賃貸に出す:
資産として活用したい場合や空き家にしたくない場合は、賃貸に出すことが考えられます。ただし、管理コストやトラブルのリスクがあります。
- 空き家にしておく:
土地の価値が上がる見込みがある場合や、将来的に移住する予定がある場合、一時的に空き家にしておくことも選択肢ですが、税金や管理費用が増える可能性があります。
親の家をどうするかの選択は、経済的な要素と感情的な要素を考慮しながら、家族全体で慎重に検討する必要があります。
コメントをお書きください