相続不動産の売却手続きについて、流れと注意点をまとめた内容です。
以下にそれぞれのステップを簡潔に解説します。
1. 遺産分割協議
- 目的:
相続人全員で遺産の分割方法を決定する。
- 遺産分割協議とは:
相続人全員が集まり、どのように遺産を分けるかを協議すること。全員の同意が必須。
- 分割方法:
代償分割、換価分割、現物分割、共有のいずれかを選択。
- 名義人:
売却の際には名義人をできるだけ1人にすることが望ましい。
- 遺産分割協議書:
協議結果を正式な書類として残す。
2. 売却活動
- 目的:
不動産を売却するための準備と活動を行う。
- 査定依頼:
不動産会社に査定を依頼し、適正価格を把握する。一括査定サイトを利用するか、直接不動産会社に依頼する方法がある。
- 不動産会社選定:
いくつかの会社から選び、売却を依頼する会社を決定する。
- 販売活動開始:
販売開始価格や販売方法を決定し、売却活動を開始する。
3. 売買契約締結
- 目的:
売買契約を正式に締結し、法的に契約を結ぶ。
- 契約当日の流れ:
重要事項説明、契約書説明、署名捺印、手付金の授受などを行う。
- 必要書類:
印鑑証明書、遺産分割協議書、ご実印、お認印など。
4. 相続登記(名義変更)
- 目的:
不動産の名義を相続人に変更する手続き。
- 手続き方法:
司法書士に依頼するか、自分で行うことが可能。登録免許税が発生する。
- 登記完了:
法務局申請後、1週間~2週間で登記が完了。
5. 決済引渡し
- 目的:
売却代金の支払いを受け、不動産の名義を買主に移転する。
- 決済引渡しの流れ:
司法書士による書類確認、融資実行、残代金の支払い、着金確認など。
- 必要書類:
印鑑証明書、登記識別情報通知、ご実印、物件の鍵など。
6. 確定申告
- 目的:
売却による譲渡所得税を申告する。
- 申告期間:
翌年の2月16日~3月15日。
- 譲渡所得の計算:
売却価格と取得価格の差額が譲渡所得となり、税金が課される。
7. まとめ
相続不動産の売却は、多くのステップと注意点があるため、事前に流れを把握し、専門家に相談しながら進めることが重要です。
特に遺産分割協議の内容が後の手続きや税負担に大きく影響するため、慎重に進めることが推奨されます。
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