新株予約権(ストック・オプション)とは
新株予約権(ストック・オプション)は、株式会社に対して特定の条件で株式を取得できる権利です。
この権利を持つことで、決められた価格で将来的に株式を購入できるメリットが生じます。
1. 新株予約権の基本
新株予約権は、あらかじめ定められた価格(例:1株100円)で、特定の株数を取得する権利です。
もし市場の株価が上がり(例:1株200円)、新株予約権を行使すれば、定められた価格で購入し、その差額の利益を得られます。
逆に、株価が下がった場合(例:1株50円)は、その権利を行使しない選択もでき、損失を回避することが可能です。
2. 有償・無償発行
新株予約権は、有償(お金を支払って権利を取得する)でも無償(無料で権利を付与される)でも発行できます。
3. 新株予約権の発行手続き
新株予約権の発行には、募集事項の決定、申込み、割当てといった手続きが必要です。
これらの手続きは募集株式の発行と同様の方法で行われます。
4. 新株予約権者となるタイミング
割当日に新株予約権者となります。
この点が重要で、払い込み日ではないことに注意が必要です。
場合によっては、払い込みが不要なケースもあります。
5. 払い込みと行使
払い込みが必要な場合は、新株予約権者は、払込期日までに払込金額の全額を支払わなければなりません。
もし払い込みが完了しない場合、新株予約権は消滅し、権利を行使できなくなります。
6. 払い込みに代えて財産の給付や相殺
新株予約権者は、株式会社の承諾を得て、払い込みに代えて、金銭以外の財産を給付したり、株式会社に対する債権を相殺して払い込みに充てることも可能です。
まとめ
新株予約権は、従業員や取締役へのインセンティブとして利用されることが多く、株価が上がることで大きな利益を得られるチャンスを持つ一方、株価が下がった際にはリスクを避けることができる柔軟な権利です。
ただし、行使条件や払い込み期限を満たさないと権利が消滅する点にも注意が必要です。
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