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家族信託万能ではない!必要ないケースと注意点

【家族信託】万能ではない!必要ないケースと注意点を徹底解説

 

1. 家族信託は万能ではない
 最近、「家族信託をしておけば安心!」といった声をよく耳にします。

 しかし、家族信託は決して万能な制度ではありません。

 必要なケース・必要ないケースを見極め、慎重に検討することが大切です。

 

2. 家族信託が必要ないケースとは?

2-1. 財産がほとんどない

 医療費や介護費用に充てる財産がない場合、家族信託の効果は限定的。

 信託にかかる費用の方が高くつくリスクも。

2-2. 信託できる財産がない・少ない

【農地】は原則、農業委員会の許可が必要だが、許可は極めて困難。

【年金】は本人名義の口座にしか振り込めず、信託対象にならない。

2-3. 親族仲が悪い

 家族信託は親族間の信頼関係が前提。

 仲が悪いとトラブルに発展しやすく、柔軟な運用が難しくなる。

2-4. すでに子供や孫へ財産名義を移している

 生前贈与済みで介護費用の確保もできている場合、家族信託は不要。

2-5. 本人が若く健康

 40〜50代など若く健康な人は、家族信託による制約がストレスに。

 財産の運用自由度が下がり、証券会社による制約も受けやすい。

2-6. 財産を託す親族がいない

 信頼できる受託者がいなければ家族信託は成立しない。

 「頼れる人がいない」場合は、まず支援者探しが優先。

 

3. 家族信託が向かない場合に検討すべき代替策
 任意後見契約→ 判断能力が低下した場合に備えて、信頼できる人を後見人に指定する方法。

 生前贈与+遺言作成→ 財産承継をシンプルにしておき、トラブル回避を図る。

 

4. 【まとめ】家族信託は「適したケース」で使うのが正解!

  • 財産や家族関係の状況をよく見極める
  • 必要性がないなら無理に家族信託はしない

  必要であれば専門家に相談して設計する