水道(上水道)の調査方法とは?
不動産の調査において、水道(上水道)は最も基本的なライフラインのひとつです。
特に売買時には、供給方式・配管状況・整備予定・負担金の有無を正確に把握することが重要で、重要事項説明書にも記載が義務付けられています。
【1】水道の種類(直ちに利用可能な施設)
「直ちに利用可能な施設」として利用できる水道には以下の3種類があります。
- 公営水道:
自治体や水道事業団が運営。
一般的に信頼性・安全性が高く、水質検査や維持管理も公的機関が実施します。
- 私営水道:
民間の組合などが許可を得て供給する水道。
数軒の団地や別荘地などに見られ、管理費や水質検査の体制に注意が必要です。
- 井戸水:
敷地内の井戸から汲み上げた水を使用。飲用に供する場合は、水質検査や保健所の確認が必要です。
【2】配管状況の調査ポイント
水道調査では、主に前面道路の配管と敷地内の引込管の2つを確認します。
l 前面道路の埋設管の位置・口径・材質 →役所または水道局で水道管管理図面(上水道台帳)を取得します。
l 敷地内への引込管の位置・口径・材質 →宅内図面(所有者の委任状が必要な場合あり)で確認。
現地でもメーター位置・止水栓の向きなどを確認します。
l 【口径】13mmの配管は旧住宅に多く、現在の戸建て(蛇口7~8か所)では20~25mmが推奨。アパートや店舗ではさらに太い配管が必要です。
【材質】古い物件では鉛管が使用されている場合があり、交換工事を指導されることがあります(費用は原則自己負担)。
【3】他人管埋設・他人地利用の確認
配管トラブルの多くは、他人地を通る配管(他人地利用)や、他人の管が自己敷地を通過している(他人管埋設)ことに起因します。
l 水道局や現地調査で他人地を経由していないか確認
l 不明な場合は、売主や近隣へのヒアリング、水道局への照会
l 将来の建替時には引込管の引き直しや、同意書が必要になることも
【4】その他の重要な調査ポイント
l 1宅地1引込の原則:
複数の引込がある場合、再建築時に撤去費用がかかる場合があります。
l 行き止まり配管(位置指定道路など):
容量不足に注意。使用軒数に対して配管口径が不足する場合は、配管の増径が必要です。
l 送水幹線:
大口径の管(例:350mm以上)からは直接引込できない場合あり。
接続の可否を水道局で確認。
【5】私営水道・井戸水の調査
l 私営水道:
供給元・管理体制・水質検査の有無・使用者変更手続き・将来的な公営水道への切替予定などを確認。
l 井戸水:
飲用に使用しているか、保健所への届出、水質検査、ブロアー設備の有無、下水道との関係(下水料金が発生する場合あり)も調査対象となります。
※旅館業や多数利用がある場合は、定期的な水質検査が法的に義務づけられています。
【6】整備予定・負担金
水道が未整備の地域では、将来の水道整備に関する時期や費用負担(加入金・整備負担金)を役所で確認する必要があります。
また、水道管を新設・増径する際にも、加入金や工事費が発生します。
まとめ
水道調査では「どこから、どのように、誰の管で、どれくらいの容量の水が供給されているか」を確実に把握する必要があります。
不動産調査や重要事項説明の場面では、現地確認・役所調査・聞き取りの3本柱で調査を進めましょう。

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