隅切りって何だったっけ?
■ 隅切り(すみきり)とは、角地の“角”を切り取って空地にすること
隅切りとは、交差点や屈曲部など、道路が折れ曲がる角の敷地部分(出隅)を削り、三角形状に空けることをいいます。
これは、車両の通行を円滑にしたり、歩行者や自転車との見通しを確保し、安全性を向上させる目的があります。
角敷地に建築物や塀が建っていると、事故のリスクが高まるためです。
■ 隅切りは「建築基準法」ではなく、自治体ごとの「建築条例」で定められる
隅切りの義務は、建築基準法そのものではなく、各地方自治体の建築基準法施行条例(都市条例)により規定されています。
したがって、内容は自治体ごとに異なる点に注意が必要です。
例:東京都建築安全条例第2条
「幅員6m未満の道路が交わる角地(角度120度未満)には、底辺2mの二等辺三角形を隅切りしなければならない」
他にも、宮城県・山形県・大阪府などでも同様の規定があり、通常、底辺2mまたは1.5m程度の三角形が一般的です。
■ 隅切りは2種類に分かれる
隅切りには主に2つのタイプがあります。
l 位置指定道路の隅切り → 建築基準法施行規則に基づく「技術的基準」の一部。指定要件を満たす必要がある。 → 隅切り部分は「道路」として扱われるため、敷地面積に含められない。
l 自治体条例による隅切り(条例隅切り)
→ 地元条例に基づき、角地で安全確保のために定められる。
→ 隅切り部分は「空地」として扱われ、建物・塀などの工作物の設置が禁止される。
→ ただし、条例に定めがなければ、隅切りの必要がない場合もある。
■ 隅切り部分は敷地面積に含められるか?
位置指定道路の隅切りは、「道路」とみなされるため、建ぺい率・容積率の算定対象(敷地面積)には含められません。
条例隅切りの場合は「空地扱い」となり、敷地面積に含めることが可能です。
※ ただし、隅切り部分を自治体へ寄附したり、名義が自治体に移った場合は敷地面積に含められません。
■ 隅切りのよくあるサイズ・形状と制限
自治体によって異なりますが、一般的な例は以下の通りです:
l 交差角120度未満
l 底辺2.0mの二等辺三角形
l 工作物(門、塀、植栽含む)は設置不可
l 上部4.5m超の部分は建築可(東京都など)
また、角地における建ぺい率緩和(10%加算)の適用条件として、隅切りの設置が要件とされている場合もあります。
■ 隅切り調査のポイント
l 角地であるかどうか(2本以上の道路に接しているか)
l 隅切り義務がある地域かどうか(建築条例の有無)
l 隅切りの要件(角度、道路幅員、底辺の長さ)
l 位置指定道路か、単なる交差点か(隅切りの根拠法が異なる)
l 隅切り部分の所有名義(敷地面積に含められるかどうか)
l 建築確認時に建築制限の対象になるか(建物・門・塀)
■ 実務上の注意点
隅切り部分は売買対象に含まれるのが一般的なので、重要事項説明書での説明が必要です。
建物の設計・配置に影響が出る場合があるため、建築士や設計事務所への確認も必須。
古い住宅地では既に塀が設置されているが、条例違反状態というケースも見られます。
まとめ
隅切りは、角地の安全性・見通し・通行性を確保するために設けられる空地部分です。
条例隅切りと位置指定隅切りで法的根拠が異なるため、まずは自治体の建築指導課で該当地域の建築条例を確認しましょう。

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