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高度利用地区(こうどりようちく)とは

 高度利用地区(こうどりようちく)とは、都市の中心部などにある細かく分かれた土地をまとめて活用し、高層ビルなどを建てることを促進するための地区です。

 

 目的は、都市機能の更新と、土地の効率的な利用を進めることにあります。

 都市計画法により、用途地域の中に定められる「地域地区」のひとつで、都市の再開発や再整備と深く関わっています。

 

 特に老朽化した低層建物が密集している地域などに指定されることが多く、建物の高さ・容積率・建ぺい率・建築面積などに制限が加えられます。

 たとえば、「容積率の最低限度」が定められることで、低層の建物は建てにくくなり、必然的に土地をまとめて高層化が進むことになります。

 また、「建築面積の最低限度」が設定されると、狭小地では単独で建築できず、隣地との共同開発を促進する効果もあります。

 こうして、土地の高度利用とオープンスペースの確保(防災・景観面)を同時に図るのが狙いです。

 このような制限を通じて、より合理的で質の高い都市空間を形成しようというのが、高度利用地区の趣旨です。

 

 古い建物を一掃して高層ビルに再開発する市街地再開発事業(第1種)も、高度利用地区や都市再生特別地区などに指定されていることが前提条件となります。

 建築基準法第59条では、高度利用地区において建築できる建物の種類を制限しています。

 原則、構造がしっかりした恒久的な建物しか建てられません。

 ただし、木造2階建以下の簡易な建物や、仮設の巡査派出所、公衆便所などは例外として認められています。

 注意すべきは、「高度利用地区」は「高度地区」や「特定街区」と混同されやすい点です。

 高度利用地区は「高く建てるための地区」であるのに対して、高度地区は「高さ制限を課す地区」です。

 真逆の目的なので、意味を混同しないようにしましょう。

 

 実際の例として、大阪市茶屋町東地区では、容積率の最高限度を750%、最低限度を300%、建ぺい率を50%、最低建築面積を500㎡とし、土地をまとめて再開発した結果、「ジオグランデ梅田」という高層マンションが建てられました。

 最後に、高度利用地区に指定されているかどうかを調べたい場合は、「◯◯市 高度利用地区」と検索すれば、都市計画図が確認できます。

 近隣に指定区域がある場合、将来的に高い建物が建つ可能性もあるため、眺望や日照への影響も含めて慎重に確認することが大切です。