都市計画制限とは?
都市計画制限とは、都市計画を実現するために土地や建物の利用に制限をかけることです。
中でも一般的に「都市計画制限」というときは、都市計画法第53条と第65条に基づく建築制限を指す場合が多くあります。
■ 都市計画制限の2段階
都市計画制限には、都市計画事業の進行状況に応じて、次の2つの段階があります。
① 計画決定段階(都市計画法第53条・54条)
都市計画として、将来的に道路や公園などの施設が整備される予定が決まった段階です。
まだ事業は始まっていませんが、計画が告示されていれば、次のような制限を受けます。
- 原則:知事の許可が必要
ただし、以下の建築物は許可不要:
- 木造・鉄骨造等で2階建て以下
- 地下階がない
- 改築または移転(新築・増築は不可)
- 応急的な仮設建物 など
※計画決定段階では、建築物が都市計画の妨げにならないことや、移転・除却が容易な構造であることが求められます。
② 事業決定段階(都市計画法第65条)
都市計画事業の実施が決まり、認可・承認がされた段階です。
つまり、事業が現実に進行していく段階です。
この段階になると、建築は原則として不許可となり、非常に強い制限がかかります。
- 住宅などの建築が困難
- 住民には移転や立退きの協力が求められる
■ 都市計画制限の特例と補償
● 特例①:事業予定地内(法55〜57条)
- 知事が指定する「事業予定地」では、通常の計画決定段階よりさらに強い制限がかかります。
- 許可要件を満たしていても、建築を不許可とすることが可能。
- 不許可となった土地所有者は、知事に買取を請求することができます(法56条)。
● 特例②:施行予定者が決まっている場合(法57条の3〜5)
- 事業施行予定者(たとえば鉄道会社や自治体など)がすでに決まっている場合は、建築・土地造成・建物売買すべてに届出や許可が必要です。
- 一定の条件を満たせば、いつでも土地の買取請求が可能になります。
■ 都市計画制限の調査方法と実務ポイント
都市計画制限の対象になっているかどうかは、役所の都市計画課などで調査できます。
以下の点をチェックしましょう。
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確認事項 |
内容 |
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計画決定の有無 |
都市計画図・予定線図で確認 |
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規制内容 |
53条・65条・公拡法の届出義務など |
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建築可否 |
現在の制限と今後の計画(優先路線かどうか) |
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土地の先買い |
都道府県による買取検討の可能性(法57条) |
■ まとめ:53条制限と65条制限の違い
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区分 |
計画決定(53条) |
事業決定(65条) |
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事業の段階 |
計画のみ。まだ事業実施前 |
実施認可済。実行段階 |
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建築の可否 |
軽微な建築は許可制で可能 |
原則不可。極めて厳しい |
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許可基準 |
容易に移転・除却可能なもの |
原則として許可されない |
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土地の買取請求 |
不許可の場合は可能 |
常時請求可能(特例あり) |
都市計画制限=都市の未来の姿を前提とした建築制限であり、建築主・購入者双方にとって重大な判断材料になります。
対象地が制限を受けているか否かは、不動産取引や相続、建築の可否判断において極めて重要です。

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