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災害危険区域とは? 建ててはいけないエリアがある

 災害危険区域とは?

   建ててはいけないエリアがある

 

 災害危険区域(さいがいきけんくいき)とは、津波・高潮・洪水などの自然災害による危険性が著しく高い区域として、地方公共団体の条例で指定されるエリアのことです。

 指定されると、住宅の新築や増改築が禁止または制限されます。

 根拠となるのは建築基準法第39条で、「災害による被害を未然に防ぐための建築制限」を自治体に認める条文です。

 

 ■ どんな場所が指定されるの?

 指定されるのは、過去に大規模災害(東日本大震災・伊勢湾台風・新潟中越地震など)で大きな被害を受けた場所が多く、今後も再び災害が起こる可能性が高い地域とされています。

 具体的には以下のような災害が想定される場所です。

  • 津波浸水のおそれがある沿岸部
  • 河川氾濫の危険がある低地
  • 高潮・内水被害が起こりやすい地域
  • 地滑り・崖崩れが発生した地域

 ■ 住宅は建てられないの?

 原則として、住居の用に供する建築物(戸建・マンションなど)の新築・増築・改築はできません。 

 ただし、自治体ごとに条例で例外が設けられていることもあるため、許可申請により一定条件下で建築できるケースもあります。

 事業所・店舗・倉庫などの非居住用建築物については建築可能とされることが多いですが、用途や構造に制限がかかることがあります。

 

 ■ 既存の建物はどうなるの?

 災害危険区域に指定される前から存在する住宅(既存不適格建築物)については、住み続けることが可能です。

 すぐに立ち退きを求められることはありません。

 ただし、その建物を増築・改築したい場合は許可されないため、リフォーム等に制約が生じます。

 

 ■ 災害危険区域=「住まないで」という政策

 災害危険区域の設定は、防災・減災の観点から人が住まないエリアにするための制度です。

 そのため、集団移転の補助金制度(移転促進区域)と併用されることもあります。

 また、国が進める「コンパクトシティ政策」のなかで、災害危険区域は居住誘導区域に含まれないことが原則とされ、今後の宅地利用が抑制されていく方向にあります。

 

 ■ 不動産取引ではどう扱う?

 不動産業者は、物件が災害危険区域にある場合、重要事項説明書にその旨を記載し、買主へ説明義務があります(宅建業法第35条)。

 また、災害危険区域内の土地や建物は、建築制限の影響から資産価値が大幅に低下する可能性があるため、慎重な判断が求められます。

 

 ■ 指定の解除はできる?
 基本的に、一度指定された災害危険区域は解除されません。

 その理由は、住民を安全な場所に移動させ、将来的に再び人が住むリスクを防ぐためです。

 

 ■ どう調べる?

 災害危険区域の指定は自治体ごとに行われるため、調査は市町村役場や自治体の都市計画課・建築指導課などで確認します。

 インターネットで「◯◯市 災害危険区域」と検索して調べることも可能です。

 

 ■ まとめ
 災害危険区域とは、住むには危険すぎると行政が判断した区域です。建物が建てられない、売れにくい、価値が落ちるといった点を踏まえて、不動産購入や相続の場面では事前確認が不可欠です。