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高齢者が狙われる詐欺10パターン ─身近なところに潜む“落とし穴”を知って守るために─

 高齢者が狙われる詐欺10パターン

 ─身近なところに潜む“落とし穴”を知って守るために─

 

 高齢者を狙う詐欺は、年々巧妙になっています。

 「自分は大丈夫」「まさかうちの親が」と思っていても、実際の相談や被害は後を絶ちません。

 詐欺師たちは、巧みな話術と心理操作で、“たまたま話を聞いてしまった人”を、時間をかけて追い詰めていきます。

 今回は、行政書士として相談を受けてきた経験も踏まえながら、特に被害の多い「高齢者が狙われる詐欺10パターン」を、やさしく解説していきます。

 

 1. 高利回りをうたう投資詐欺

 「年利20%の安全運用」「大手企業と連携」…。

 こうした“あり得ない話”が本当に多くなっています。

 最初は少額でも本当に配当を出し、信用させてから数百万円を振り込ませるのが典型です。

 高齢者は、老後資金を守りたい気持ちが強いため、「元本保証」に弱い傾向があります。

 しかしこれは、詐欺師の常套句です。

 

 2. 還付金詐欺(特殊詐欺)

 「医療費の払い戻しがあります」

 「年金の過払い分を返します」

 役所を装った電話が突然かかってくるパターンです。

 詐欺師の狙いは、ATMへ誘導し、操作させること。電話を切らせず、混乱させながら操作を急がせるのが特徴です。

 行政機関がATM操作を指示することはあり得ません。

 

 3. サプリや健康食品の送りつけ商法

 「無料サンプルです」から始まり、本人の知らぬまま定期購入契約になっているケースが後を絶ちません。

 一度電話をしてしまうと“名簿化”され、次々に別の健康食品業者から連絡が来ることもあります。

 孤独な高齢者が相手だと、雑談や世間話で仲良く見せかけ、そこから契約へ持っていく流れは非常に巧妙です。

 

 4. リフォーム・屋根修理の押し売り

 「今すぐ直さないと家が崩れますよ」

 「地震で屋根が浮いてます」

 突然訪問して不安をあおり、高額工事を契約させる手口です。

 点検と称して屋根にあがり、わざと瓦をずらして写真を撮る業者までいます。

 高齢者ほど「心配だから念のため…」と契約してしまいがちです。

 

 5. 名義貸し・保証人詐欺

 「名前だけ貸して」「サインするだけでいい」

 と言いながら、実態は高額ローン契約。

 高齢者は“頼まれたら断れないタイプ”が狙われやすく、後から本人が支払い責任を負ってしまうことになります。

 見知らぬ人の頼みはもちろん、軽い気持ちで家族以外の保証人になるのも危険です。

 

 6. 相続・書類代行詐欺

 「相続登記を急がないと罰金です」

 「このまま放置すると財産を失います」

 不安をあおり、全く必要ない書類や手続きを“高額で代行”しようとする詐欺です。

 相続や不動産は専門知識が必要なため、一般の方にとっては判断しにくい分野。

 実際に相談を受けても、手続き自体が存在しないものだったケースも見られます。

 

 7. 暗号資産・FX自動売買ツール詐欺

 「アプリを入れるだけで毎月10万円の利益」

 「AIが自動で稼いでくれる」

 スマホ時代の新しい詐欺です。

 入金すると出金できず、“運用画面”はすべて偽物。

 高齢者でもスマホを使う時代だからこそ、詐欺師の標的になりやすくなっています。

 

 8. SNSやLINEのなりすまし詐欺

 家族のアカウントを乗っ取り、

 「急ぎでお金が必要」

 「プリペイドカード買ってきて」

 とメッセージを送ってくる典型的な手口。

 冷静に考えればおかしいのですが、家族への心配から、つい行動してしまう高齢者が多いのです。

 

 9. 孤独につけ込む恋愛・親身詐欺

 SNSやマッチングアプリで意図的に近づき、

 「あなたは特別」「誰にも言わないで」

 と関係を作り、お金を要求するもの。

 詐欺師は、最初の1〜2ヶ月は“お金の話を一切しない”ため、見抜きにくいのが特徴です。

 

 10. 二次被害を狙う“返金します詐欺”

 一度被害に遭った人を狙い、

 「私たちが取り返します」

 「犯人を捕まえてあげます」

 と接近し、さらにお金を取る手口です。

 人の弱りにつけ込む、非常に悪質なタイプです。

 

 ◆ 最後に:家族の声かけが最大の防御

 詐欺のほとんどは「誰にも相談させない」ように仕向けるところから始まります。

 だからこそ、家族が日頃から声をかけ、困ったときに「あの人に聞こう」と思ってもらえる環境づくりが何よりの予防策になります。