相続調停でよくある誤解
:調停に欠席した相続人がいるとどうなる?
相続調停は、相続人全員が当事者となる手続きです。
ところが実際には、
- 「忙しくて出られない」
- 「遠方だから行きたくない」
- 「そもそも調停に反対だから欠席する」
といった理由で、相続人の一部が欠席することも少なくありません。
では、相続人が欠席した場合、調停はどうなるのでしょうか?
- 欠席しても調停は進む
結論からいえば、相続人の一部が欠席しても調停は進みます。
家庭裁判所は期日を指定し、出頭を促しますが、それでも欠席すればそのまま調停を進行します。
ただし、相続人全員の合意が必要なため、欠席が続くと「調停での合意」は成立しにくくなります。
繰り返し欠席するとどうなる?
- 家庭裁判所から呼出状が届く
欠席を続けると、裁判所は再度呼出状を送付し、出席を求めます。
- 調停委員が事情を確認する
「体調不良」「遠方在住」などやむを得ない事情であれば、電話参加や書面提出で対応できることもあります。
- 不出頭が続けば審判へ移行
調停がまとまらないまま時間が経つと、自動的に「審判」に移行し、裁判官が最終的な判断を下します。
欠席した場合の不利益
- 発言の機会を失う
調停に参加しないと、自分の意見や希望を伝えられません。
- 審判で不利になる可能性
審判に移行した場合、欠席が「協議に非協力的だった」と受け取られ、心証に影響することがあります。
- 合意内容を受け入れざるを得ない
欠席しても調停調書や審判は有効。後から「参加していないから無効」と主張することはできません。
実際のケース
山形市のある家庭で、3人兄妹のうち1人が「面倒だから行かない」と欠席を続けました。
残り2人で話し合いが進みましたが、全員の合意が必要なため調停は成立せず。最終的に審判に移行し、裁判所が分割方法を決定しました。
結果として欠席した相続人も審判内容に拘束され、希望を言えないまま遺産分割が決まってしまったのです。
欠席を避ける工夫
- どうしても出席できない場合は書面提出
意見書を出せば、自分の考えを伝えることが可能。
- 電話参加や期日の変更を相談
裁判所に事情を説明すれば、柔軟に対応してくれる場合があります。
- 代理人を立てる
弁護士に依頼すれば、本人が出席できなくても代理で調停に参加可能。
まとめ
- 相続人の欠席があっても調停は進む
- ただし合意には全員参加が必要なので、不出頭が続けば審判に移行する
- 欠席は自分の意見を伝える機会を失い、不利につながる可能性がある
「欠席すれば無効にできる」というのは誤解です。
むしろ、不参加は自分の権利を弱める結果になるので、できる限り関与することが重要です。

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