「じぶん減税」で暮らしを守る─知らないと損する控除・制度の使い方
「必死に働けば働くほど所得税を取られ、どこに住んでも一律10%の住民税を取られ、亡くなれば相続税がかかる……。
税金さえなければもっと楽に暮らせるのに」─そう思ったことはありませんか?
残念ながら税金をゼロにすることはできませんが、実は「自分で減らせる税金」は数多くあります。
制度を正しく理解し、控除をフル活用することで、暮らしを守る「じぶん減税」が可能なのです。
所得控除を最大限使う
税制改正により、2025年からは「年収の壁」が103万円から160万円に引き上げられ、さらに19歳以上23歳未満の子を対象にした新しい控除も登場します。
これまでよりも手取りを増やしやすい環境が整ってきました。
まず注目すべきは【保険料控除】です。
- 生命保険料控除
- 介護医療保険料控除
- 個人年金保険料控除
それぞれ上限4万円、合計で最大12万円の所得控除が可能。
会社員なら年末調整で簡単に手続きできます。
次に【医療費控除】。
1年間で支払った医療費が10万円(総所得200万円未満ならその5%)を超えると適用されます。
治療のための出費なら幅広く対象で、補聴器や介護用おむつ、病気発見につながった人間ドックの費用も控除の対象になります。
さらに【セルフメディケーション税制】では、OTC医薬品(市販薬)の購入費用が年間1万2000円を超えると控除可能。
医療費控除との併用はできませんが、薬局をよく利用する方は見逃せない制度です。
年金生活者にも使える控除
意外に知られていないのが、年金にかかる控除です。
【配偶者控除・配偶者特別控除】……妻の所得が58万円以下なら配偶者控除、133万円以下なら特別控除が受けられます。
【公的年金等控除】……年金収入には110万円の控除があり、多くの人が対象になります。
また、給与と年金を両方受け取っている人には【所得金額調整控除】(最大10万円)が適用され、税負担を軽減できます。
年金は5年遡って還付申告できるため、見落としがちな控除も取り戻せる可能性があります。
住民税を減らす工夫
住民税は一律10%ですが、控除を組み合わせれば非課税世帯になる場合も。
- 【扶養控除】……年金収入が一定以下の親を扶養していれば適用されます。
- 【寡婦控除】……離婚や死別で扶養家族がいる場合に利用可能。
65歳以上なら夫婦合計年金収入が366万円未満で非課税世帯となり、国保料の軽減や公共料金の割引、給付金の対象になることもあります。
また、【iDeCo】は住民税の節税にも効果的。
60歳からでも5年間で138万円拠出でき、全額所得控除。
仮に所得税と住民税を合わせて15%なら、約20万円の節税になります。
相続税対策は「生前対策」がカギ
亡くなった後にかかる相続税も、事前に工夫すれば大幅に軽減できます。
【生命保険金の非課税枠】……法定相続人1人あたり500万円まで非課税。
【小規模宅地等の特例】……一定要件を満たす自宅土地は評価額を最大8割減。
さらに、自宅の【リフォーム】もおすすめです。
リフォーム費用はその分預貯金を減らすことになり、結果的に課税財産を減らしながら住みやすさも改善。
「一石二鳥の相続税対策」といえるでしょう。
まとめ─「知らなかった」で損をしない
税金は「仕組みを知る人」と「知らない人」で負担が大きく変わります。
控除や特例を知っているだけで、手取りは確実に増やせるのです。
働いても、年金を受け取っても、そして亡くなった後にすら税金は付きまといます。
しかし、制度を正しく理解して“じぶん減税”を実践すれば、暮らしはぐっと楽になります。
今日からできる第一歩は「自分が使える控除は何か」を確認すること。
年末調整や確定申告の時期を待たず、早めに調べて準備しておきましょう。

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