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山形市の相続問題:相続税ゼロでも譲渡所得税がかかる落とし穴

 

 山形市の相続問題:

 相続税ゼロでも譲渡所得税がかかる落とし穴

 

 「うちは財産が少ないから相続税はかからない」

 ─そう思って油断していませんか?

 確かに基礎控除の範囲内なら相続税はゼロです。

 しかし、不動産を相続した後に売却すると、思わぬ税金がかかるケースがあります。

 それが 譲渡所得税(じょうとしょとくぜい) です。

 相続税がかからない家庭でも、譲渡所得税の存在を知らずにいると「相続した家を売ったら数百万円の税金が発生した」ということも起こり得ます。

 

 Eさんのケース:

 相続税ゼロなのに売却で課税

 山形市中心部で暮らしていたEさんのお父様が亡くなり、実家を相続しました。

 相続財産は不動産だけで、預貯金はほとんどなし。相続人は子ども二人で、相続税は基礎控除の範囲内でした。

 しかし、兄弟の一人が「現金が欲しい」と希望したため、家を売却して代金を分けることに。

 査定額は2000万円。

 ここで登場するのが譲渡所得税です。

 

 不動産を売却したときの利益(譲渡所得)に対して、約20%(所得税+住民税+復興特別税) が課税されます。

  • 譲渡価格:2000万円
  • 取得費:古い家なので不明(相続だとゼロ扱いになりがち)
  • 譲渡所得:2000万円-0円=2000万円
  • 税額:約400万円

 「相続税はゼロ」と安心していたEさん一家でしたが、売却のタイミングで高額な税金に直面することになりました。

 

なぜこんなことになるのか?

 譲渡所得税の計算では、相続した不動産の「取得費」が重要です。

 購入時の契約書や領収書が残っていれば、その金額が取得費となる

 しかし、古い家や土地では資料が残っていないことが多く、その場合「概算取得費=売却額の5%」で計算される

 つまり2000万円で売った土地の場合、取得費は100万円とみなされ、利益1900万円に課税されるのです。

 

 「親が何十年も前に買った土地だから、資料なんて残っていない」

 ─こういうケースは山形市でも非常に多いのが現実です。

 

 特例で救済される場合もある

 もちろん、全ての相続人が譲渡所得税に泣くわけではありません。

 いくつかの特例があります。

  • 3,000万円特別控除

 被相続人が住んでいた自宅を相続人が売却する場合、一定の条件を満たせば譲渡益から3,000万円を控除できる。

  • 空き家の3,000万円特別控除(特定空き家特例)

 相続で取得した空き家を耐震リフォームまたは解体して売却した場合、最大3,000万円を控除できる。

 ただし、これらは「相続開始から3年以内に売却する」「耐震基準を満たす」といった条件があります。

 知らずに放置すると適用できなくなり、重い課税を受けることになります。

 

 山形市特有のリスク

 山形市では郊外の空き家相続が増えています。

  • 買い手がつかず放置している間に特例の期限が過ぎる
  • 古い住宅は耐震基準を満たさず、リフォーム費用がかさむ
  • 農地転用の許可が下りず、売却自体ができない

 こうした事情から、「売りたいのに売れない」「売れたけど税金が重い」という二重苦に陥るケースが目立っています。

 

まとめ:

 相続税がなくても売却税がある

 相続税がかからない層でも、不動産を売ると譲渡所得税が発生する可能性があります。

  • 取得費の資料が残っていないと税額が膨らむ
  • 特例は条件と期限があり、知らないと使えない
  • 売却を検討するなら「早めの準備」が必須

 山形市でも「相続税ゼロだから安心」と思っていた家庭が、売却時に数百万円の課税を受けて後悔する事例が後を絶ちません。

 相続は「相続税だけ」でなく、「その後の活用や売却でどんな税金がかかるか」まで見据えて準備することが、家族の安心につながります。