地方に空き家を所有している方にとって、人口減少や過疎化は大きな不安材料です。
しかし一方で、リモートワークの普及により「あえて地方に移住する」という流れも確実に広がっています。
今回は、移住者が増える過疎地の事例や、空き家が多いのに住宅不足が起きる理由、さらに各地の移住支援制度について整理します。
■ 過疎地で移住者が増えている現実
・2015年と2020年の国勢調査比較
・過疎指定自治体の約半数で20代後半~30代が増加
背景には
・リモートワークの普及
・自然志向の高まり
・子育て環境重視
があります。
■ 三重県松阪市の事例
三重県松阪市の山間部では
・移住者急増
・空き家不足状態
という現象が起きています。
理由
・在宅勤務で居住地の制約が減少
・空き家バンクによるマッチング強化
・広い戸建て住宅への需要
ただし問題もあります。
・空き家はある
・しかし片付け・改修が追いつかない
・即入居可能物件が不足
結果として「空き家不足」という逆転現象が起きています。
■ なぜ移住希望が増えているのか
内閣府調査(2021年)では
・都市住民の26.6%が農山漁村移住に関心
・18~29歳は37.3%
・50代も34.5%
キーワードは
「田園回帰」
自然の中で暮らしたいという価値観の変化です。
■ 空き家が多いのに住宅不足になる理由
① 放置空き家が多い
例:静岡県熱海市
・空き家率52%超
・しかし住める物件が少ない
理由
・老朽化
・設備不十分
・市場に出ない
② 活用コストが高い
・解体費
・修繕費
・管理費
経済的負担が大きく
・相続放棄
・所有者不明
が増加。
放置すると
・特定空家指定
・固定資産税特例解除
というリスクもあります。
③ 自治体の人手不足
総務省調査では
・空き家担当が1~3人程度の自治体も
人口減少で行政体制が追いついていません。
■ 解決には何が必要か
・行政
・民間不動産業者
・地域住民
の連携が不可欠です。
山形県は移住促進に積極的で、若者・子育て世帯向けの支援金や家賃補助が充実しています。
主な支援制度
-若者世帯・子育て世帯移住支援金
40歳未満の若者世帯や15歳未満の子育て世帯が対象で、最大40万円(単身10万円、2人以上20万円+子育て加算20万円)を支給。
移住前に「やまがた暮らし移住希望登録」が必須。
家賃補助
県外からの賃貸入居者に月1万円を最大24ヶ月補助(住宅手当控除後)。公営住宅や親族物件は対象外。
東京圏向け特化支援
東京圏から中小企業就職・テレワーク・関係人口移住で最大100万円+αの移住支援金。
空き家バンク活用も推奨され、酒田市など地域版で物件紹介が進んでいます。
■ 空き家所有者にとってのチャンス
現在の流れは
・人口減少=需要減少
ではありません。
むしろ
・「質の良い空き家」は不足
・即入居可能物件は希少
という状況です。
■ まとめ
地方では
・移住希望者増加
・空き家多数
・しかし住宅不足
という複雑な構造が生まれています。
原因は
・放置物件の多さ
・改修コスト
・行政体制不足
一方で
・移住支援制度
・補助金
・空き家バンク
という追い風もあります。
地方に空き家を所有している方は
・自治体制度の確認
・改修可能性の検討
・専門家への相談を早めに行うことで、空き家を
「負担」から「資産」へ転換できる可能性があります。

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