山形市でも他人事ではない 空き家が狙われる時代に必要な“防犯”という視点
空き家問題というと、まず思い浮かぶのは「倒壊の危険」「草木の繁茂」「景観の悪化」「近隣トラブル」といった問題かもしれません。
しかし、いま見落としてはいけないのが、防犯面のリスクです。
警察庁が公表した令和7年の犯罪情勢によると、全国の空き家で発生した窃盗事件は1万3971件に上り、統計を取り始めた令和2年以降、5年連続で増加しました。
内訳を見ると、侵入して金品を盗む手口だけでなく、敷地内からエアコン室外機などを盗む非侵入窃盗も増えています。
空き家は、いまや「ただの使っていない家」ではなく、犯罪の標的になりやすい存在になっています。
これは山形市でも無関係ではありません。
山形市が公表している空き家実態調査では、国の推計値ベースで空き家総数は1万4200戸、空き家率は12.5%とされています。
また、活用方針が定まらず放置されやすい「その他の住宅」に分類される空き家も相当数あると示されています。
さらに山形市の第2期空家等対策計画では、市内全域を対象に、空き家の抑制や利活用、相談体制の整備を進める必要があるとされています。
山形市では、中心部だけでなく、郊外や旧来の住宅地、相続後に管理が行き届かなくなった住宅でも、同じようなリスクが起こりえます。
とくに危ないのは、次のような状態です。
・郵便物がたまっている
・庭木や雑草が伸び放題
・夜になっても明かりがつかない
・窓や雨戸が長期間閉めっぱなし
・冬でも雪処理がされていない
・室外機や給湯器など金属設備がそのまま残っている
こうした家は、「人が出入りしていない」「見られていない」と判断されやすく、犯人に狙われる目印になります。
実際、空き家は窃盗だけでなく、特殊詐欺の拠点や不正な荷物の送付先などに悪用される例も警察庁から注意喚起されています。
つまり、放置空き家は、所有者だけの問題ではなく、地域の安全にも関わる問題なのです。
では、山形市で空き家を持つ方はどう動けばよいのでしょうか。
大切なのは、「まだ大丈夫」と思わないことです。
まず必要なのは、空き家に貴重品を残さないことです。
仏壇まわりの現金、古い貴金属、工具、家電、銅線、室外機などは、思っている以上に狙われます。
次に、見た目で“管理されている家”にすることです。
定期的な見回り、草刈り、郵便物の整理、タイマー照明、防犯ステッカー、近隣への声かけだけでも抑止力になります。
遠方に住んでいて頻繁に行けない場合は、管理サービスの活用も現実的です。
さらに重要なのが、相続のまま止めないことです。
名義がそのまま、相続人同士で話が進まない、売るか貸すか壊すか決めていない
この状態が一番長引き、結果として危険を大きくします。
空き家は、悩んでいる時間そのものがコストになります。
山形市でも、今後は人口減少と高齢化の進行により、空き家の増加がさらに課題になると考えられています。
市も空き家バンクや相談体制の整備を進めていますが、最終的に動き出すのは所有者です。
空き家は、放っておくと
*老朽化する
*近隣に迷惑がかかる
*防犯上の弱点になる
*資産価値が落ちる
という四重苦になりやすいものです。
だからこそ山形市で空き家を持っている方は、
「まだ使う予定がない家」ではなく、
“早めに方針を決めるべき資産”して見ることが大切です。
空き家の問題は、解体するかどうかだけではありません。
管理するのか、売るのか、貸すのか、相続整理を先にするのか。
防犯の視点を含めて、早めに整理しておくことが、家族と地域を守る第一歩になります。

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