山形市の相続問題:
同居していた子が「寄与分」を主張し揉めるケース
相続で不動産を受け継ぐ場面では、法律上の相続分だけでは納得できないケースが多々あります。
その代表例が、高齢の親と同居して介護や生活支援をしていた子が「寄与分(きよぶん)」を主張する場合 です。
寄与分は法律で認められた制度ですが、具体的にどの程度考慮するかを巡って、家族間で争いになることが少なくありません。
Uさんのケース:
介護の負担をどう評価するか
山形市内で亡くなった母親の相続を巡り、相続人は二人。
長女のUさんと、県外に住む弟です。
長女のUさんは母親と同居し、10年以上にわたり介護を担ってきました。
仕事をセーブしてまで介護に時間を割き、「母の財産は私が守ってきた」との思いが強くありました。
一方、弟は介護にほとんど関わらず、金銭的援助もしていませんでした。
相続時にUさんは「私には寄与分があるから、多めに相続させてほしい」と主張しましたが、弟は「法律で決まった割合で十分だ」と反発。
結局、話し合いはまとまらず、家庭裁判所に持ち込まれることになりました。
寄与分とは?
寄与分とは、相続人の中で被相続人(親など)の財産維持や増加に特別な貢献をした人に対して、通常の相続分より多く相続させる制度です。
- 被相続人の事業を手伝った
- 医療や介護で特別に尽力した
- 財産の維持管理に貢献した
こうした場合に寄与分が認められる可能性があります。
寄与分で揉めやすい理由
「どこまでを寄与とするか」が曖昧
介護や同居は「家族なら当然」と捉えられがち。
- 金額換算が難しい
10年の介護を金銭に直すと数百万円~数千万円相当にもなり得るが、算定基準は一律ではない。
- 相続人同士の温度差
実際に介護した相続人は強く主張するが、関わらなかった相続人は納得できない。
- 不動産中心の相続で現金が不足
「寄与分を加算したいが、現金がないので不動産をどう分けるか」で揉める。
山形市特有の事情
- 在宅介護が多い
山形市では施設に入らず、自宅で介護するケースが多く、同居子の負担が重い。
- 県外の子との格差
地元で介護する子と、都会に出ている子との間で、貢献度の認識が大きくずれる。
- 空き家リスク
同居子が住み続けたいが、他の相続人は売却を希望するなど、寄与分と不動産の扱いが直結して揉めやすい。
解決のポイント
- 証拠を残す
介護記録、医療費負担、生活費の出費などを残しておく。
- 生前から話し合う
親が元気なうちに「介護をしてくれている子に多めに残したい」と意思表示しておく。
- 遺言の活用
寄与分を巡る争いを防ぐために、遺言で明記しておく。
- 専門家を交える
行政書士や弁護士を通じて、法的に寄与分を主張する。
まとめ
同居して介護を担った子が「寄与分」を主張するのは自然な流れですが、金額や評価の仕方が曖昧なため、争いの原因となりやすいテーマです。
- 寄与分は法的に認められているが、判断基準はケースごとに異なる
- 山形市では在宅介護の多さと、県外相続人との温度差が対立を深めやすい
- 生前の意思表示や遺言で「寄与分を考慮する」ことが、家族の平和を守る近道
「介護の苦労が報われない」と不満を残さないためにも、事前準備と記録の積み重ねが大切です。

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