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家を売るなら「仲介」と「買取」どっちがいい?

 家を売るなら「仲介」と「買取」どっちがいい?

 早く売りたい人・高く売りたい人で変わる不動産売却の考え方

 

 自宅や実家を売ろうと思ったとき、よく出てくる言葉が「仲介」と「買取」です。

 けれども、一般の方にはこの違いが少し分かりにくいかもしれません。

 なんとなく、「どちらも不動産会社に売る話では?」と思っている方も多いのですが、実際にはかなり性格が違います。

 どちらがよいかは、家の状態や地域性もありますが、それ以上に何を優先したいかで変わります。

 

 まず結論を先に言うと、少しでも高く売りたいなら仲介早く確実に売りたいなら買取というのが基本の考え方です。

 ただし、実際はそれほど単純でもありません。

 それぞれに向いている場面と、気をつけたい点があります。

 

 実例 相続した実家を早く整理したかったケース

 たとえば山形で、親が亡くなり、誰も住まない実家を相続したケースを考えてみます。

 長男は仙台、長女は東京在住。建物はかなり古く、荷物も多く残っていて、兄妹としては「できれば早く整理したい」という気持ちが強くありました。

 最初は仲介で高く売れないかと考えましたが、築年数が古く、買主がついても片づけや修繕、価格交渉が必要になりそうでした。

 しかも、遠方から何度も対応するのは大変です。

 そこで最終的には、不動産会社による買取を選びました。

 売れる金額は仲介より低めでしたが、話が早く、残置物の相談もしやすく、兄妹としては「少し安くても、この形で終えられてよかった」という結果になりました。

 このように、不動産売却では金額だけでなく、時間・手間・精神的負担も考えないと、後で疲れてしまうことがあります。

 

 仲介とはどういう売り方か

 仲介は、不動産会社に買主を探してもらう方法です。

 不動産会社が広告を出したり、ネットに掲載したり、問い合わせ対応や案内をしたりして、買いたい人を見つけてくれます。

 そして、買主が見つかったら、売主と買主の間に入って契約をまとめます。

 仲介のいちばんの魅力は、市場で買いたい人を探すので、買取より高く売れる可能性があることです。

 条件がよい家や土地なら、相場に近い、あるいはそれ以上の価格でまとまることもあります。

 ただし、仲介はいつ売れるか分からないという面があります。

 すぐ買主が見つかることもあれば、数か月たっても動かないこともあります。

 また、内覧対応、価格交渉、契約までのやりとりなど、売主の手間が一定程度かかります。

 

 買取とはどういう売り方か

 一方、買取は、不動産会社そのものが買主になる方法です。

 つまり、一般の買主を探すのではなく、会社が直接その家や土地を買い取ります。

 買取の魅力は、話が早く、売却の見通しが立ちやすいことです。

 一般の買主を待つ必要がないため、条件が合えば比較的短期間で進みます。 

 また、古い家、荷物が残っている家、少し難のある家でも相談しやすいことがあります。

 そのかわり、価格は仲介より低くなりやすいです。

 これは、不動産会社が買い取ったあとに再販したり、修繕したり、解体したりするコストや利益を見込むからです。

 ですから、金額を優先する方法というより、早さと確実性を優先する方法と考えたほうが分かりやすいです。

 

向いているのはどんな人か

 仲介が向いているのは、

・少しでも高く売りたい人

・時間にある程度余裕がある人

・内覧や売却活動に対応できる人

・条件が比較的よい不動産を持っている人です。

 

 一方、買取が向いているのは、

・相続した実家を早く整理したい人

・遠方に住んでいて何度も対応できない人

・建物が古く、一般向けに売るには手間がかかりそうな人

・近所に知られずに早く売りたい人です。

 つまり、高く売るか早く片づけるかのどちらを重く見るかで、選び方が変わってきます。

 

 一番多い失敗は「両方を同時に求めすぎること」

 売主の気持ちとしては、「できるだけ高く、しかも早く売りたい」となるのが普通です。

 もちろん、その気持ちはよく分かります。

 ただ、現実には、高値を目指すほど時間がかかることがある早く確実に売るほど価格は抑えられやすいという傾向があります。

 このバランスを考えずに、「仲介で高く出したのに、なかなか売れない」「値下げを続けて結局疲れてしまった」というケースもあります。

 逆に、最初から買取も選択肢に入れていれば、もっと早くすっきり整理できたかもしれない、ということもあります。

 

 迷ったら「まず仲介、だめなら買取」という考え方もある

 実務では、まず仲介で一定期間売り出し、それで動かなければ買取を検討するという進め方を取ることもあります。

 これは、高く売れる可能性を一度見ながら、最終的な出口も考えておく方法です。

 ただし、このやり方にも向き不向きがあります。

 空き家の管理負担が重い、相続人同士で早く現金化したい、遠方で対応が難しいという場合は、最初から買取を前提に考えたほうが合うこともあります。

 大事なのは、どちらが得かと単純に考えるのではなく、自分たちの事情に合っているかで考えることです。

 

 まとめ

 仲介と買取の違いを簡単に言えば、仲介は買主を探してもらう方法買取は不動産会社に直接買ってもらう方法です。

 仲介は高く売れる可能性がありますが、時間がかかることがあります。

 買取は価格は低めになりやすいですが、早く確実に進みやすいのです。

 ですから、選ぶときは価格を優先するのか早さと手間の少なさを優先するのかを先に考えることが大切です。

 

 実家や自宅の売却では、つい金額ばかりに目が向きがちです。

 でも実際には、時間、管理、片づけ、相続人同士の調整など、数字に出にくい負担も大きいものです。

 だからこそ、仲介と買取は「どちらが上か」ではなく、どちらが今の自分たちに合っているかで選ぶのが後悔しにくいと思います。