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 空き家の管理、自分でできる? 遠方の実家を持ち続ける前に考えたい現実的なポイント

 空き家の管理、自分でできる?

 遠方の実家を持ち続ける前に考えたい現実的なポイント

 

 相続した実家をすぐには売らず、しばらく持っておこうと考えたとき、多くの方がぶつかるのが「管理は自分でできるのか」という問題です。

 空き家は、住んでいないから手がかからないように思われがちです。

 けれども実際はその逆で、住んでいない家ほど、こまめな確認が必要になることがあります。

 風を通さないと傷みやすくなりますし、草木は伸びます。

 郵便物もたまり、雪や雨、台風の影響も受けます。

 しかも、異変があってもすぐ気づきにくいのが空き家の難しさです。

 

 特に山形では、冬の雪、春から夏の草木、秋の台風や落ち葉など、季節ごとに管理の内容が変わります。

 そのため、「たまに見に行けば大丈夫だろう」と思っていても、実際には思った以上に手間がかかることがあります。

 

 実例 「年に数回行けば十分」と思っていたケース

 たとえば山形市内の実家を相続した方が、仙台に住みながら空き家を管理していたケースがあります。

 ご本人としては、「春と秋に見に行けば何とかなるだろう」と考えていました。

 最初のうちは、確かにそれで大きな問題はありませんでした。

 ところが数年たつうちに、状況が変わってきました。

 夏には庭木と雑草が予想以上に伸び、隣地へ越境しそうになる。

 冬には雪の影響で雨どいが傷む。

 さらに、郵便受けにチラシや郵便物がたまると、見る人には「ここは長く空いている家だ」と分かってしまいます。

 ご本人は、「自分で管理しているつもりだった」のですが、実際には季節ごとの対応が追いつかず、少しずつ負担が重くなっていました。

 このように、空き家の管理はやろうと思えばできることと、無理なく続けられることが別なのです。

 

 空き家管理で必要になること

 では、空き家の管理には、具体的にどんなことがあるのでしょうか。

 大きく分けると、次のようなものがあります。

・郵便物の確認、回収

・室内の換気、通水

・雨漏りや破損の確認

・庭木や雑草の管理

・雪や落ち葉への対応

・近隣からの苦情が出ていないかの確認

・防犯面の見回り

 つまり、ただ鍵をかけて持っていればよいわけではありません。

 家の中も外も、少しずつ手を入れていかないと、状態は悪くなりやすいのです。

 しかも、空き家の管理は一回やれば終わりではありません。

 繰り返し続くことが一番のポイントです。

 ここが、自分でできるかどうかを考えるときの大事な分かれ目になります。

 

近くに住んでいるかどうかで負担は大きく違う

 空き家管理を自分でできるかどうかは、まずその家の近くに住んでいるかで大きく変わります。

 同じ市内や近隣に住んでいて、車ですぐ行けるなら、比較的管理しやすいでしょう。

 ちょっとした見回りや、急な対応もしやすいからです。

 

 一方で、仙台や東京など県外に住んでいる場合は、話が違ってきます。

 移動時間も交通費もかかりますし、急に何か起きてもすぐには動けません。 

 仕事や家庭の都合がある中で、定期的に通い続けるのは簡単ではありません。

 ですから、物理的にできるかだけでなく、生活の中で続けられるかを見たほうが現実的です。

 

「自分でやる」と決める前に考えたいこと

 空き家管理は、自分でやろうと思えば始められます。

 けれども、その前に一度考えておきたいことがあります。

・何回くらい見に行けそうか

・冬や夏も含めて対応できるか

・草刈りや雪の処理を自分でやるのか

・体力的に今後も続けられそうか

・家族の中で、今後も同じように協力できるか

 最初はやる気があっても、年齢や生活環境の変化で難しくなることがあります。

 そのため、「今できる」だけでなく、3年後、5年後も続けられそうかまで考えておくと、後で無理が出にくくなります。

 

 自分で全部やらなくてもよい

 ここで大切なのは、管理=全部自分でやることではない、ということです。

 たとえば、

・定期的な見回りだけは業者に頼む

・草刈りだけ近隣に頼む

・冬場だけ別に対応を考える

・郵便物の確認だけ親族に頼む

 など、一部を外に任せる方法もあります。

 

 全部を抱え込むと続かなくても、「できる部分は自分で、難しい部分は外へ」なら回ることがあります。

 空き家管理は、気合いで全部こなすより、無理のない仕組みにするほうが長続きしやすいです。

 

 管理できないのに持ち続けるのが一番危ない

 空き家で一番よくないのは、管理できないのに、そのまま持ち続けることです。

 本人としては「いつか考えるつもり」「今はまだ手放したくない」と思っていても、管理が追いつかなければ、家は確実に傷みます。

 近隣への迷惑や、防犯面の不安も出やすくなります。

 そして、状態が悪くなるほど、売るにしても貸すにしても解体するにしても費用や手間が大きくなります。

 

 つまり、持つことそのものより、持ちながら管理できるかのほうが大事なのです。

 ここを見ないまま「残しておこう」と決めると、後で苦しくなりやすくなります。

 

 自分で管理できる家、難しい家

 自分で管理しやすいのは、

・近くに住んでいる

・建物の状態がまだよい

・庭や敷地が広すぎない

・家族の協力が得られる

・定期的に行くことが負担でない

 という家です。

 

 反対に難しくなりやすいのは、

・遠方に住んでいる

・庭木や敷地の管理が大変

・雪の影響を受けやすい

・家が古く、傷みが進んでいる

・家族の中で役割があいまい

 というケースです。

 つまり、家そのものの条件と持ち主側の生活条件の両方で考えることが必要です。

 

 まとめ

 空き家の管理は、自分でできる場合もあります。

 ただし、それは一度やることができるという意味ではなく、無理なく続けられることが大切です。

 空き家には、換気、通水、草木の管理、見回り、雪や雨への対応など、思った以上にやることがあります。

 特に遠方に住んでいる場合は、時間も体力も交通費もかかります。

 そのため、管理を自分でやるか考えるときは、近さ続けやすさ家の状態一部を人に頼めるかを一緒に見たほうが現実的です。

 

 空き家は、持っているだけなら簡単に思えます。

 でも実際には、住んでいないからこそ手がかかる面があります。

 だからこそ、「自分で管理できるか」を考えるときは、気持ちではなく、続けられる仕組みがあるかどうかで判断することをおすすめします。