自宅を「貸家化」して節税と収入アップを同時に実現する方法
「もう住んでいない実家、どうしようかな……」
相続や転勤をきっかけに、空き家を抱えて悩んでいる方は多いでしょう。
売るにももったいないし、放置すると固定資産税だけがかかる
ーそんなときに検討したいのが、「貸家化」です。
じつはこの貸すという行為、収入を得られるだけでなく、相続税の評価を下げる節税効果まであるのです。
1. 貸家化の基本:使っていない家を収益物件に変える
貸家化とは、空き家になった自宅を賃貸住宅として貸し出すこと。
個人でも簡単に始められ、近年は「シニアの空き家運用」や「親の家の有効活用」として注目されています。
貸家にすることで得られる主なメリットは次の3つです。
✅・家賃収入が得られる
✅・固定資産税などを経費にできる
✅・相続税の評価が下がる(貸家評価減)
つまり、税金を払うだけの負動産を、稼ぐ資産に変えるわけです。
2. 相続税評価が下がる仕組み
貸家になると、その建物および敷地は「自由に使えない資産」として評価が下がります。
国税庁の定める評価方法によると、
l 建物:貸家として使用している場合、評価額が約30%減
l 土地:貸家建付地として扱われ、評価額が約20%減
たとえば、土地と建物の合計評価が3,000万円の家でも、貸家にすることで500~700万円ほど評価が下がることも珍しくありません。
この評価減が、将来の相続税額を大きく左右します。
3. 不動産所得としての経費化
貸家にすれば、得られた家賃収入から「必要経費」を差し引いて申告できます。
具体的には
l 固定資産税・火災保険料・修繕費
l 管理費・清掃費・広告料
l 減価償却費(建物部分)
l 税理士・司法書士などへの報酬
こうした費用を経費に計上できるため、所得税・住民税の負担も軽減できます。
「人に貸すことで節税になる」ー不動産特有の仕組みですね。
4. 実際のケース
山形市のEさん(60代女性)は、両親が亡くなって空き家になった実家をどうするか悩んでいました。 築30年の一戸建てで、維持費だけでも年間約20万円。
そこで思い切ってリフォームし、月6万円の賃貸住宅として貸し出すことに。 初期費用は150万円ほどかかりましたがー
☆年間72万円の家賃収入
☆固定資産税や修繕費を経費に計上
☆土地評価が約500万円下がり、相続税約60万円軽減
「ただ持っていた時よりずっと気が楽になりました。
住んでもらえるし、家も長持ちする。
節税までできて一石三鳥です」とEさん。
貸家化はまさに、家にも家計にも優しい選択です。
5. 注意点とリスク
貸家化で気をつけたいのは、「形式だけの貸し出し」にしないこと。
税務署は実際に賃貸契約が存在し、家賃の授受が行われているかを確認します。
l 契約書を作成し、振込記録を残す
l 相場より極端に低い家賃設定にしない(親族間貸しは特に注意)
l 空室期間が長い場合は「管理中」と説明できる書類を保存
また、老朽化が進んでいる家を貸す場合は、火災・漏水などのトラブルに備えて賠償保険の加入を忘れずに。
6. 行政書士からのアドバイス
貸家化は、単なる節税策ではなく空き家問題の解決にもつながります。
放置すると倒壊リスクや特定空き家指定で税負担が増える一方、貸すことで
l 住宅の価値が維持され
l 人の出入りで老朽化が進みにくくなり
l 家計にもプラスになる
特に、山形のような地方都市では「短期契約」「社宅貸し」「月極利用」など柔軟な活用法も広がっています。
地元の不動産業者や行政書士に相談すれば、賃貸契約から税金までワンストップで整えられます。
7. まとめ:
家を眠らせず、生かして節税
✅ ・空き家を貸せば家賃収入が得られる
✅ ・相続評価が下がり節税になる
✅ ・経費化で所得税・住民税も軽減
「貸す」という行為は、家を再び動かすこと。
誰かが住めば、家も土地も生き返ります。
そして、それがそのまま税の軽減と資産の維持につながるのです。
「売るか、貸すか、残すか」で悩んだらー貸家化という選択肢を、ぜひ一度検討してみてください。

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