貸地を定期借地に切り替えて、安定収入と評価減を同時に実現する方法
「長年貸している土地の契約があいまい…」
「地代は安いのに、相続税だけは高い」
ーそんな悩みを抱えている地主さんは少なくありません。
実は、昔からの貸地契約を定期借地権に切り替えることで、安定収入を得ながら、相続税評価を下げる節税効果まで得られるのです。
今回は、土地オーナーにとっての攻めの防衛策である「定期借地化」について解説します。
1. 定期借地権とは?
定期借地権とは、1992年の借地借家法改正で新しく導入された仕組みで、契約期間が満了すると確実に土地が戻ってくる借地制度です。
従来の借地契約では、借主に強い権利があり、「更新拒絶ができない」「立退料を請求される」など、地主側が不利な面が多くありました。
しかし定期借地ではー
l 契約期間が20年以上で明確に定められている
l 満了後は必ず更地で返還される
l 契約更新☆建物買取請求ができない
つまり、貸した土地が確実に戻るのです。
2. 節税につながる仕組み
定期借地化が節税になる理由は、土地の利用制限があるからです。
借地権付きの土地(=貸している土地)は、自分で自由に使えないため、評価額が20〜30%下がるのが一般的。
l さらに、定期借地契約にすることでー
✅ 相続税評価が「貸宅地評価」に
✅ 借地権割合・借家権割合を考慮した評価減
✅ 将来の返還が確実なため、事業承継の計画が立てやすい
結果として、 「税金を抑えながら収入を得る」という理想的な状態を作れます。
3. 実際のケース
山形市で3筆の土地を所有するSさん(70代男性)。
そのうち1筆(200㎡)を古くから月額1万円で貸していました。
契約書は昭和時代のまま。
更新時期も不明確で、「相続になったら揉めそうだ」と不安を抱えていました。
行政書士に相談し、借主と協議のうえ定期借地契約(30年)に切り替え。
公正証書で契約を明文化し、地代を月3万円に見直し。
結果ー
☆相続税評価が約25%減
☆年間地代収入が36万円→108万円に増加
☆将来の返還も契約上明確に
「これで安心して子どもに渡せる」と、Sさんも納得。
節税と安定経営の両立を実現しました。
4. 契約時の注意点
l 借主の理解を得ることが前提定期借地は双方の合意が必要です。更新を望む借主には丁寧な説明を。
l 書面契約が必須(公正証書推奨)口頭契約は無効。後々のトラブルを避けるため、専門家による文書化が安全です。
l 地代設定は「評価額×借地権割合×利率」で試算安すぎると税務上贈与と見なされる場合があるため、相場・固定資産税評価を参考に調整を。
l 期間は50年以下がおすすめ長すぎると返還が先延ばしになり、相続戦略が立てにくくなります。
5. 行政書士からのアドバイス
定期借地化の最大のメリットは、出口が見えること。
従来の貸地は「返ってこない資産」でしたが、定期借地にすれば「いつ、どんな形で戻るか」が明確になります。
山形のように地価が安定している地域では、定期借地で駐車場・事業用地・アパート用地などを柔軟に活用する例も増えています。
節税と地域活性化の両立が可能です。
また、契約書・登記の整備は行政書士・司法書士と連携することで万全に。
古い契約のまま放置が、最もリスクの高い状態です。
6. まとめ:
土地は「貸し方次第」で守れる
l ✅ 定期借地なら必ず土地が戻る
✅ 借地権設定で相続税評価が下がる
✅ 公正証書で将来トラブルを防止
土地を「貸す」のではなく、「管理する」「戦略的に運用する」時代へ。
定期借地化は、動かさずに節税できる最も賢い手段のひとつです。
「古い貸地契約、そろそろ見直してみませんか?」
ーそれが、資産を守る第一歩になるはずです。

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