賃料の売上除外・現金抜きは命取り!
帳簿不記載が招く深刻リスク
「現金で受け取った分は記録しなくても分からないだろう」 「細かい入金は帳簿に入れていないけど、たいした金額じゃない」
ーそう思っていませんか?
実は、税務調査で最も厳しく追及されるのが売上除外・現金抜き行為です。
金額の大小を問わず、「帳簿に記載しなかった事実」だけで重加算税(最大50%)の対象になります。
ここでは、不動産賃貸業を例に、現金抜きがどのように発覚するのか、そしてどう防ぐべきかを解説します。
1. 売上除外とは?
売上除外とは、実際に収入があったにもかかわらず、帳簿や確定申告に記載しない行為をいいます。
具体的にはー
l 現金で受け取った家賃を帳簿に入れない
l 一部の入金を「未収」として処理したまま
l 礼金・更新料・駐車場代などを抜き取る
このような少しのごまかしも、税務署から見れば明確な脱税行為です。
2. なぜバレるのか?(税務署の調査手法)
税務署は「数字」だけでなく「関係者」を調べます。
l ✅借主への照会 借主に「家賃はいくら払いましたか?」と直接確認します。
申告額と異なれば即発覚。
l ✅預金口座の入出金照合 銀行口座の入金記録と帳簿を突き合わせ、差額を分析。 特に家賃が現金払い→入金なし、は極めて危険。
l ✅管理会社・仲介業者のデータ照会 仲介会社が発行する家賃送金明細や領収書から、実際の家賃額が簡単に判明します。
つまり、「バレない」ではなく、「バレるまで時間がかかるだけ」。
3. 実際のケース
山形市で3棟のアパートを経営していたKさん。
一部の入居者から現金で受け取った家賃(年間約50万円)を帳簿に記載せず、確定申告でも報告していませんでした。
調査では、借主の証言と管理会社のデータから発覚。
追徴課税+重加算税+延滞税で合計約80万円の納付命令。
Kさんは「少額だから問題ないと思った」と語りましたが、税務署の判断は「意図的な除外」=脱税扱いでした。
4. リスクの種類と刑事罰
売上除外は、単なる過失ではなく「故意」とみなされやすい行為です。
l 過少申告加算税(10〜15%)
l 重加算税(35〜50%)
l 延滞税(年14.6%上限)
l 刑事罰(脱税額1,000万円超)→ 検察送致・前科扱い
特に「現金抜き」は証拠隠滅と同義とされ、重加算の典型例。
「数万円だけ」でも、税務署は原則として見逃しません。
5. 防止策:
日々の帳簿管理を証拠化する
l ✅ 家賃の受取は必ず振込化(現金のやり取りをなくす)
✅ 日々の入金記録をExcelまたは会計ソフトで入力
✅ 入金明細書・振込票・領収書をすべて保存
✅ 管理会社からの送金明細を毎月照合
✅ 更新料・敷金・礼金も帳簿上で明確に区分
こうした見える化が、最も確実な防御策です。
6. 行政書士からのアドバイス
税務調査での「信頼」は、記録の透明性で決まります。
山形のように現金取引がまだ多い地域では、つい「現金だから帳簿に入れなくてもいいか」と思いがちですが、税務署は地域差ではなく証拠主義で判断します。
いまやスマホの家賃振込アプリやクラウド会計など、手軽に自動記録できる仕組みが整っています。
現金主義からデータ主義へ切り替えるだけで、節税も安心も両方手に入ります。
7. まとめ:
・小さな抜けが大きな代償に
✅・現金家賃の未記帳=脱税リスク
✅・税務署は借主・銀行・管理会社から必ず把握
✅・振込・記録・照合の三重管理が防御の鍵
「少しだから大丈夫」は、税務の世界では通用しません。
透明な帳簿こそ、最強の節税と信用の証です。

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